TOP > TOPICS > 東レ株式会社製樹脂材料 UL認証不適切行為による弊社製品の影響について
平素は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。早速ですが、表記の件についてご報告させて頂きます。
東レ株式会社より2022年1月31日付で公開されている通り、樹脂材料の一部で樹脂の難燃性能を示すUL94の規格に関する不適切な事案が判明致しました。東レ株式会社では、現在、不適切行為のあった製品群について第三者評価機関などによる性能検証を進めると共に、UL94の認証機関であるUnderwriters Laboratories (UL) へ本件を報告し、今後の対応を協議している状況です。
詳細につきましては、同社の下記HPをご参照ください。
【東レ株式会社HP ニュースリリース】 https://www.toray.co.jp/news/details/20220131150158.html
この事態を受け、弊社におきましても事態の把握等に努めて参りました。現時点における該当材料が使用されている弊社製品への影響と対応について、下記の通りご報告致します。
1.弊社製品への影響
東レ株式会社の発表によりますと、不適切な対応がとられた対象は「ABS樹脂 (トヨラック)」「ナイロン樹脂 (アミラン)」「PBT樹脂 (トレコン)」「PPS樹脂 (トレリナ)」「LCP樹脂 (シベラス)」「PLA樹脂 (エコディア)」の6材料の内の一部で有り、この中でUL登録された難燃性能を保持している品種と、実力が不十分な品種があるとのことです。UL認証材料を用いることを仕様とした弊社カタログ品の中で、対象材料が使用されている製品を確認致しましたところ、下記の3製品において当該材料の使用が判明致しました。また、現行使用材料の実力値がUL登録内容と相当であることは確認が取れました。
2.対象製品
3.今後の対応
現時点において東レ株式会社からの発表では、UL94認証が引続き継続されるのか、取消しとなるのかが不透明な状況となっております。このため弊社と致しましては、下記の通りの対応とさせていただくことに致しました。
1)2項①・②の2製品に対して
現行材料の実力値が登録内容相当であると確認されていることを踏まえUL94認証の継続もしくは取消しの結論が出るまでの間、現行の材料にて生産を継続させて頂くこととし、改めて東レ株式会社からの認証継続、取消しに対する発表に合わせ、その結論に応じた材料変更等の処置を講じて参ります。
2)2項③の製品に対して
対象製品に付きましては「取扱品」の為、製造元へ確認を進めておりましたが、上記のUL94認証の継続、取消しに関わらず、現行の材料を変更しない意向を確認しております。
本品は、別途、ナイラッチグロメット[TL-H322]シリーズと組合せての使用が前提の製品であり、プランジャーの材料変更によって生じる「ファスナーとしての性能」に影響を及ぼす可能性の方が大きいと判断しての決定となります。
弊社として製造元が材料変更をしないこと、材料の仕様決定権限が弊社にないことから仮にUL94認証を継続された場合にも将来的に継続してUL認証材を使用するかが不透明であることから「UL認定材を使用した製品」としての販売継続が困難であると判断いたしました。
以上のことから、お客様への誤認防止として弊社カタログおよびWEB上より[TL-H323]および[TL-H322]シリーズの「ULマーク」表示を削除し、代替材料等への変更は行わずに供給を継続させていただくことと決定いたしました。
お客様の皆様にはご迷惑とお手数をお掛けすることをお詫び申し上げますとともに、何卒、ご理解とご協力を賜りたく、宜しくお願い申し上げます。